日本のニート 170万人
投稿日 : 2017年06月08日, カテゴリー : 役に立つ教育情報
経済協力開発機構(OECD)は5月29日、仕事をせず学校に行かず、職業訓練も受けていない「ニート」が日本に170万人いると発表した。対象は15~29歳で2015年時点。割合にすると10%だった。OECD平均の15%は下回ったが、水面下には日本特有の事情もある。
世界を見るとニート率で上位に来るのは、トルコ(30%)、イタリア(27%)、ギリシャ(25%)、スペイン(23%)などの国。経済状況の悪化などにより、仕事にあぶれる若者が多い。低学歴の若者の職業能力の低さも問題になっている。
一方の日本は人手不足で若い労働力は引く手あまた。深刻なのは若者の失業より、引きこもりの問題だ。OECDは30歳未満で32万人が引きこもっていると推計する。高学歴のニートも多い。日本ではニートのうち38%は短大卒以上。OECD平均では高学歴のニートは17%だ。
引きこもりは高年齢化も進んでいる。「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の調査では40歳以上が25%を占めた。OECDの報告には表れていない「隠れニート」への対策が、日本の最も切実な問題となりそうだ。
【表】世界のニート率(%)
OECD平均 15 フランス 17
スイス 9 韓 国 18
ドイツ 9 スペイン 23
日 本 10 ギリシャ 25
英 国 14 イタリア 27
米 国 14 トルコ 30