家庭中心の教育

投稿日 : 2013年07月18日, カテゴリー : 塾長のBLOG

子供を心身ともに健全に育てることが教育の目的です。子供に対して第一義的に責任を負っているのは親なので、親がどのような人に育てるのかの方針と行動をとらなければなりません。もちろん子供は親の所有物ではないので、無関心や放任は許されないことですし、親のエゴ丸出しの恣意的な教育も許されません。

教育はまねさせることから始まりますから、親の生き方や価値観が大きく影響してきます。よく口うるさく言うことが教育だと思っている親がいますが、それだけでは困ります。口うるさく言っても構いませんが、その前提に親自身にそう言える資格があるかが問われます。つまり、親自身ができること、経験したこと、または努力をしていることが必要になります。たとえば、親自身が朝寝坊しているのに、子供にだけ朝早く起きて勉強しなさいと言っている親がいるとしたら、子供は親を信用しなくなり親の言うことを聞かなくなります。一番信じたい親が信用できなくなったら、子供はどうしたらいいでしょうか。自分の部屋に閉じこもるか、外にいる時間を長くして、親との接触時間を出来るだけ短くする行動に出るでしょう。子供はいくつになっても親を尊敬したいし、親から注目されたい、愛されたいと思っていますから、親がそういう人でないことに子供が気づくと子供は健全には育たなくなる恐れがあります。

親がこれからやるべきことを私なりに考えてみました。それを家庭教育と言い換えてもいいと思っています。次の三つです。一つは子供の言うことを批評しないで傾聴してください。傾聴するとは言葉を聞くのではなくて、言葉化される前の状態や気持ちを感じることです。つまり、親のフィルターを通さずに、子供そのものを直に感じることです。きっと子供は親への信頼を取り戻してくれます。二つ目は生活のリズムの大切さを言い聞かせて、親も一緒になって努力してください。言い換えると、生活習慣を正しくしてください。寝る時間起きる時間を曜日に関係なく一定にする、食事時間を一定にする、挨拶をする。最低限それだけで十分です。体が疲れなくなり、気持ちが前向きになってきます。三つ目は一日の計画を朝起きてから立てさせてください。一日の目標と予定とやりたいことを書くだけでいいです。たとえば、目標:人に親切にする、予定:田中君と会う、吉田君に本を返す、やりたいこと:10個の英単語を覚える・・・。一日の行動にやらされ感がなくなり、主体的に行動する習慣が身につきます。

以上のことが家庭の中で行われれば、子供の心身の状態がよくなり、結果として向上心や好奇心が高まり、勉強もするようになるでしょう。

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