コミュニケーション
投稿日 : 2010年07月05日, カテゴリー : 塾長のBLOG
人は仲間や家族とうまくやっていくために、自分の本当の感情や考えを抑えて、相手やグループになじみやすい自分(セルフイメージ)を作りだします。本来の自分とそのセルフイメージは多少なりとも違いますから、疲れるし、ストレスもたまります。学校や職場では良い人なのに、そこから離れると愚痴を言ったり非難したりする人がいますが、それはある意味しかたないことです。本来の自分とセルフイメージとのギャップを埋める作業をしているわけですから・・・。その人のことを性格が悪いと言いますが、そうではありません。かえって、人が良すぎる弱い性格なのです。なぜなら、その人はみんなとうまくやっていこうと思って、集団の中では良い人を演じているからです。
それではなぜ、良い人を演じるセルフイメージを人間は持つのでしょうか。それは一人では生きて行けない人間の知恵だったと思われます。つまり、「私は良い子です」「私はあなたに害を加えません」「私は正しいです」だから「私を認めてください」「私を愛してください」という心の動きがその底流にあります。しかし、このようなセルフイメージで一生を生き抜くことは至難の業です。どこかでその重荷を下ろしていかなければ心安らかに過ごすことはできません。
それではどうすればその重荷を下ろすとこができるでしょうか?
結論から言えば、コミュニケーションです。人とのコミュニケーション、自分とのコミュニケーションをしっかりとることです。コミュニケーションと言うと言葉やボディランゲッジを通しての対話と考えがちですが、そうではありません。言うなら、心と心の対話です。相手の感情や思いに寄り添い、そしてそれを承認し、また自分の感情や思いを勇気を持って伝えることがコミュニケーションの本質です。相手の話をよく聞いている人でも、その心に触れようとしない人。自分の心を表現しようとしない人。「こういう人は一緒にいても、いない人」です。
自分の感情や思いを勇気を持って伝える人になりましょう。
人の感情や思いを相手の気持ちになりきって聞く人になりましょう。
私たちの生きる目的の一つがコミュニケーションであることに気づきましょう。